三心を具足しようとする心がそのまま菩提心であるという教説。『総系譜』によると、聖光の門弟とされる入阿に関する記載に「三心全菩提心義を立つ」(浄全一九・一二下)とあることから、入阿が説示した教説のようである。その根拠を聖光の『徹選択集』上とする説があるが、同書にはこのような説はないため、出所および内容も不詳である。
【参照項目】➡入阿一
【執筆者:郡嶋昭示】