一経典に二つの会座えざがあること。特に『観経』に対して用いられる。会座とは説法が行われる場所のこと。『観経』は、一つの経典の中に、二つの会座があるから、一経二会といわれる。その二会とは①王宮会おうぐうえ②耆闍会ぎじゃえのことであり、①は王舎城の王宮内で釈尊が韋提希夫人に行った説法のことで、説法の内容がそのまま経の大部分を占める。②は、耆闍崛山ぎじゃくっせんで阿難が大衆に行った説法のことで、内容は①の復説である。
【参照項目】➡王宮会・耆闍会
【執筆者:大屋正順】