浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z15_0048A01: | 出。虛空に登りて光を放つて持經者を照し給ふと云 |
Z15_0048A02: | り。是故に彼法界に充滿し給へる若干の佛。各各六 |
Z15_0048A03: | 道四生の一切衆生を利益し給ひて。諸佛の知見に入 |
Z15_0048A04: | て三界を出さしめ給へと觀念して讀奉るべきなり。 |
Z15_0048A05: | 其功德は唯佛與佛のみ知奉り給へり。佛より外に知 |
Z15_0048A06: | 人あるべからずとぞ仰せられたるなり。實に志しあ |
Z15_0048A07: | らん人は其を尋て知給ふべきなり。但しかかる甚深 |
Z15_0048A08: | 最極の大乘經にておはします故に。愚にすれば。又 |
Z15_0048A09: | 深き罪と成なり。この故に能能用意して讀奉るべき |
Z15_0048A10: | なり。此は是諸の國王大臣の御師なり。又三世の諸 |
Z15_0048A11: | 佛菩薩にも御師なり。又法身如來の全身の舍利なり。 |
Z15_0048A12: | 此故に經卷のをはします所には諸佛菩薩あつまり。 |
Z15_0048A13: | 諸天龍神圍繞し守り奉り給ふなり。かかる目出度御 |
Z15_0048A14: | 經を懈怠不淨にして或は酒を飮。肉食をし。或は五辛 |
Z15_0048A15: | を食する口にて讀奉る事。ゆゆしき恐の中の恐なり。 |
Z15_0048A16: | 若彼增上慢の輩此經を讀唱べし。人を罵謗じたりし |
Z15_0048A17: | 罪の故に。千劫阿鼻地獄に落たりし事をば云て。只 |
Z15_0048B01: | 成佛したる事計を聞て。穴賢々々頓證菩提の緣を遠 |
Z15_0048B02: | き緣とはなさせ給ふべからず。大方此經は。かく目 |
Z15_0048B03: | 出度をはしませば。南岳天台を初て各各家家に是を |
Z15_0048B04: | 信せずと云人はなし。只佛道のしるべは此經にをは |
Z15_0048B05: | します。されば經の中にも十方佛土中唯有一乘法と |
Z15_0048B06: | 云。或は是諸如來第一之法於諸經中最爲甚深なんど |
Z15_0048B07: | と說置せ給へり。是無上法王の髻中の珠なり。大覺 |
Z15_0048B08: | 世尊の祕密の奧藏にてをはしますは。只此妙法蓮華 |
Z15_0048B09: | 經也。彼一一の十羅刹女讀誦の人を哀み給ふ者也。 |
Z15_0048B10: | 能能信じて受持し。讀誦し奉り給ふべし。 |
Z15_0048B11: | 妙法蓮華經。是大大摩訶〓。衆生如敎行自。然成佛道文 |
Z15_0048B12: | 意は妙法蓮華經は。是大菩提の正道なり。衆生敎の |
Z15_0048B13: | 如く行ずれば。自然に佛道を成ずべきと也。 |
Z15_0048B14: | 第十三に佛の御心に叶ふべき事と者。經に云く。佛の |
Z15_0048B15: | 御心と者。大慈悲心是也。大慈悲と申は。法華經ニ曰。 |
Z15_0048B16: | 今世三界。皆是我有。其中衆生。悉是吾子文 |
Z15_0048B17: | 又の意は。今此三界は皆吾有也。其中の衆生は悉く |