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Z1510 孝養集 覚鑁 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z15_0048A01: 出。虛空に登りて光を放つて持經者を照し給ふと云
Z15_0048A02: り。是故に彼法界に充滿し給へる若干の佛。各各六
Z15_0048A03: 道四生の一切衆生を利益し給ひて。諸佛の知見に入
Z15_0048A04: て三界を出さしめ給へと觀念して讀奉るべきなり。
Z15_0048A05: 其功德は唯佛與佛のみ知奉り給へり。佛より外に知
Z15_0048A06: 人あるべからずとぞ仰せられたるなり。實に志しあ
Z15_0048A07: らん人は其を尋て知給ふべきなり。但しかかる甚深
Z15_0048A08: 最極の大乘經にておはします故に。愚にすれば。又
Z15_0048A09: 深き罪と成なり。この故に能能用意して讀奉るべき
Z15_0048A10: なり。此は是諸の國王大臣の御師なり。又三世の諸
Z15_0048A11: 佛菩薩にも御師なり。又法身如來の全身の舍利なり。
Z15_0048A12: 此故に經卷のをはします所には諸佛菩薩あつまり。
Z15_0048A13: 諸天龍神圍繞し守り奉り給ふなり。かかる目出度御
Z15_0048A14: 經を懈怠不淨にして或は酒を飮。肉食をし。或は五辛
Z15_0048A15: を食する口にて讀奉る事。ゆゆしき恐の中の恐なり。
Z15_0048A16: 若彼增上慢の輩此經を讀唱べし。人を罵謗じたりし
Z15_0048A17: 罪の故に。千劫阿鼻地獄に落たりし事をば云て。只
Z15_0048B01: 成佛したる事計を聞て。穴賢々々頓證菩提の緣を遠
Z15_0048B02: き緣とはなさせ給ふべからず。大方此經は。かく目
Z15_0048B03: 出度をはしませば。南(ガク)天台を初て各各家家に是を
Z15_0048B04: 信せずと云人はなし。只佛道のしるべは此經にをは
Z15_0048B05: します。されば經の中にも十方佛土中唯有一乘法と
Z15_0048B06: 云。或は是諸如來第一之法於諸經中最爲甚深なんど
Z15_0048B07: と說置せ給へり。是無上法王の髻中の珠なり。大覺
Z15_0048B08: 世尊の祕密の奧藏にてをはしますは。只此妙法蓮華
Z15_0048B09: 經也。彼一一の十羅刹女讀誦の人を哀み給ふ者也。
Z15_0048B10: 能能信じて受持し。讀誦し奉り給ふべし。
Z15_0048B11: 妙法蓮華經。是大大摩訶〓。衆生如敎行自。然成佛道
Z15_0048B12: 意は妙法蓮華經は。是大菩提の正道なり。衆生敎の
Z15_0048B13: 如く行ずれば。自然に佛道を成ずべきと也。
Z15_0048B14: 第十三に佛の御心に叶ふべき事と者。經に云く。佛の
Z15_0048B15: 御心と者。大慈悲心是也。大慈悲と申は。法華經曰。
Z15_0048B16: 今世三界。皆是我有。其中衆生。悉是吾子
Z15_0048B17: 又の意は。今此三界は皆吾有也。其中の衆生は悉く

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