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Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0221A01: 日夕に(三八三)營々として。(三八四)衣食の獄につな
Z08_0221A02: がれ。(三八五)(エン)(キン)にわし(は)りをふて。(三八六)名
Z08_0221A03: 利のあなに墮す。(三八七)まして。(三八八)かへりみる
Z08_0221A04: 所もなからむ身の。(三八九)おちつかん(ユク)すゑは。(三
Z08_0221A05: 九〇)おもひまうけたりや。(三九一)かの古德のこと
Z08_0221A06: ばに。(三九二)蕩逸昏迷ニM(シテ)口腹。(三九三)死去
Z08_0221A07: 死去灰塵。(三九四)(ムマレ)(ユキ)(ムマレ)(ユキ)又哭。(三九五)
Z08_0221A08: レテ西(コノ)(ユエ)(三九六)といへる。げにみ
Z08_0221A09: みいたき(三九七)いさめ(諫)のつゑ(杖)なれども。
Z08_0221A10: (三九八)なをうちおどろかぬ(三九九)心のつれなさは。
Z08_0221A11: (四〇〇)いまこそおもふことなくわらふとも。(四〇一)
Z08_0221A12: とざま。かうざま(東西)に(四〇二)うたれん時。(四〇三)
Z08_0221A13: いかばかりか悲しからん。(四〇四)羅刹擎叉)
Z08_0221A14: 心眼。(四〇五)皆由心眼ニヽ泥梨(四〇六)と
Z08_0221A15: て。くろがねのひし(鐵叉)は。(四〇七)まづむねと。まな
Z08_0221A16: ことをさす。(四〇八)これ。(四〇九)おほくはめに見。心
Z08_0221A17: におもひてのみ。つみをつくりしゆへなり。さもぞ。
Z08_0221A18: (四一〇)身と心とはうとまし(疎)う。この世のみなら
Z08_0221A19: ぬ。(四一一)くるしみのうつは(苦器)物なりける。(四一
Z08_0221A20: 二)これを(四一三)後悔なきさきに。(四一四)いか▲さ
Z08_0221B01: は(四一五)いとひすてずはあらむ。(四一六)
Z08_0221B02: 諺註
Z08_0221B03: 此四字父子相迎は。善導大師の般舟讚にあり。その文。
Z08_0221B04: 下卷に引れたり。彌陀如來と我等と。佛性同して。
Z08_0221B05: 一子のごとく憐み給ふゆへ。本尊を父といひ。衆
Z08_0221B06: 生を子となづく。相迎とは。たがひにたづねあふ
Z08_0221B07: 事なり。臨終に來迎あるは。父子相迎なり。舟讚
Z08_0221B08: 曰。父者彌陀ナリ。子者衆生ナリ。字書。相
Z08_0221B09: 共也。相也。迎逢也。○なを題號の子細は。一
Z08_0221B10: 部の前後をよみ熟して知べし。
Z08_0221B11: ●(一)うち案じていひ出す詞なり。●(二)いきとし
Z08_0221B12: いけれるもの。むまる〻に。四の異あり。胎內より直
Z08_0221B13: にうまれ。卵より生れ。濕氣より生れ。目の前に俄に
Z08_0221B14: あらはる〻も有り。これを胎。卵。濕。化の四生といふ
Z08_0221B15: なり。●(三)四生のたぐひ。その數おほきをいふ。筆
Z08_0221B16: 削記。群衆也。品類也。●(四)みな佛の種ある故。
Z08_0221B17: いやしめられぬもの也。●(五)四生のたぐひなり。●

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