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Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0220A01: はん。(二二三)はぢがましき世に。(三二四)ふ(觸)ればふ
Z08_0220A02: をぞ。(三二五)あな。(三二六)いたづらとはみる。(三二
Z08_0220A03: 七)あはれ。(三二八)わづかなる(三二九)名利のため
Z08_0220A04: に。はかりなく心ぐるしからんよりは。(三三〇)ひたぶ
Z08_0220A05: る(一向)に(三三一)た▲世をすてねかし。(三三二)さて
Z08_0220A06: ぞ。(三三三)思ふ事もあるまじかめる。(三三四)つた
Z08_0220A07: なからん人のもど(熟)きをば。(三三五)なじか(三三六)
Z08_0220A08: すこしもいたみとせむ。そしるも。そしらる〻も。とも
Z08_0220A09: につゐにはすて〻ゆく身の。(三三七)かばねのうへに
Z08_0220A10: は。(三三八)おとしむる(三三九)きずも。のこらばのこ
Z08_0220A11: れ。それをは▲かる心こそ。(三四〇)かへりて後世の
Z08_0220A12: はぢとはなるめれば。(三四一)すてぬは。すつるにて
Z08_0220A13: ありけるも。あた(惜)ら身ぞかし。(三四二)のちの世も
Z08_0220A14: はた。たのもしからんにやはしかん。(三四三)いかに
Z08_0220A15: もすて〻こその。ひとことば〻。よくき〻すぐしがた
Z08_0220A16: くこそおぼゆれ。(三四四)た▲この。すつといふ文字
Z08_0220A17: が。(三四五)まことのみちの。のりにてはあるを。(三四
Z08_0220A18: 六)人ごとにまなびかねて。(三四七)やすかるべき
Z08_0220A19: 世に。(三四八)くるしみあひ(堪肯)たり。(三四九)せんず
Z08_0220A20: るところ。(所詮)(三四〇)よろづのわづらひ(累)は。心ひとつ
Z08_0220B01: より。おこれるゆへに。(三五一)世をすつといふは。た
Z08_0220B02: だこ〻ろをすつるなり。三重遁世砂石九下。(三五二)心にだにもめ
Z08_0220B03: を見せずして。(三五三)あやにく(文惡)なる(三五四)おも
Z08_0220B04: ひをとりたてねば。(三五五)世にもさしたる事なく。名
Z08_0220B05: 利もいたづら物になりぬ。(三五六)かくて。(三五七)の
Z08_0220B06: ぞみたえなむのちの身は。いづく(何處)にいかにと。
Z08_0220B07: (三五八)さすらふとも。(三五九)なにのわづらひかあ
Z08_0220B08: らん。(三六〇)ひとへに世をもはなれず。又世にも著
Z08_0220B09: せず。(三六一)そのこ〻ろを雲にし。(三六二)その心を
Z08_0220B10: 水にせんは。(三六三)中々(タイ)(イン)のあとを。をふにてこ
Z08_0220B11: そあらめ。(三六四)た▲し。(三六五)これはかしこから
Z08_0220B12: む人の。(三七六)ふるまひ。(進止)(三六七)え(得)つべきわざ
Z08_0220B13: (行)なり(三六八)にぶきものは(三六九)さだめてあし
Z08_0220B14: かりなむ緣にあは▲。(三七〇)いかにも(三七一)心お
Z08_0220B15: さ(攝)めがたき事おほかるべし。()(ヘン)のきざや。(三七
Z08_0220B16: 二)麻中のよもぎ。(三七三)好惡なに〻かよるやとい
Z08_0220B17: へば。(三七四)さすが(三七五)世ばなれたらんすまゐ
Z08_0220B18: は。(三七六)お(を)のづから。(三七七)あはれ。(三七八)
Z08_0220B19: す〻む(三七九)たよりも(三八〇)あるべきぞかし。そ
Z08_0220B20: れなを。とげがたくしては(三八一)たちかへり。(三八二)

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