浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0219A01: | せむるにまかせて。(二五五)身のつかる〻事をわすれ |
Z08_0219A02: | たり。(二五六)このうへの(二五七)くるしみは。ふでの |
Z08_0219A03: | したにもいか▲しるしあへ(敢)ん。(二五八)すべては。 |
Z08_0219A04: | (二五九)さも(二六〇)かず〱に。(二六一)うたてう。 |
Z08_0219A05: | (二六二)心に物のかなはぬ世ぞかし。(二六三)あるは |
Z08_0219A06: | あるにつけてうれへ。(二六四)なきはなきにつけてう |
Z08_0219A07: | れふ。(二六五)もとむるより。(二六六)うるにいたるま |
Z08_0219A08: | で。(二六七)わづらひならずといふ事なし。(二六八)こ |
Z08_0219A09: | のおほくのわづらひにかへ(替)て。いさ〻かの樂をお |
Z08_0219A10: | もふ。まことに小利大損なり。(二六九)癡案(二七〇)こ |
Z08_0219A11: | れわら(可笑)ひつべし。(二七一)いはんや。(二七二)なき |
Z08_0219A12: | は(二七三)うれへのかろむにてこそあれ。(二七四)あ |
Z08_0219A13: | るがまこと(眞)の樂にてはなき物を。(二七五)つや〱 |
Z08_0219A14: | (一切)無利の勤苦なり。(二七六)狂醉。(二七七)それ(其) |
Z08_0219A15: | にくまざらんや。(二七八)たとへば。(二七九)をもきを |
Z08_0219A16: | になひて。かたをかゆる。くるしみ。なをのこらざるに |
Z08_0219A17: | あらず。さらに。(二八〇)名利の重擔を(二八一)なげす |
Z08_0219A18: | てずより(自)は。いかでかうれへなき事をえん。さて |
Z08_0219A19: | も。(問也)(二八二)なにほどの名利なればか。又さのみ。(二八 |
Z08_0219A20: | 三)かく(是)まで(二八四)くるしさにた(堪)へては。(二八 |
Z08_0219B01: | 五)もとむべからん。(二八六)た▲(答也)二八七ゆへ(故)もな |
Z08_0219B02: | く。(二八八)ひたおもむ(直趣)きに(二八九)まよへるなる |
Z08_0219B03: | べし。(二九〇)この小國邊土に(二九一)うまれては。た |
Z08_0219B04: | とひ(二九二)帝たらんすら。よろこぶべきにたらず。 |
Z08_0219B05: | (二九三)轉輪王にならぶれば。(二九四)なをし乞丐人の |
Z08_0219B06: | (二九五)ごとしといへり。(二九六)まして。(二九七)かれ |
Z08_0219B07: | (イ彼カシコ)につかふる(二九八)つら(列)にだにも。(二九九)か |
Z08_0219B08: | ず(數)まへらるべき。(三〇〇)身の程(三〇一)ならぬに。 |
Z08_0219B09: | われはと(三〇二)きそく(氣色)ばめるも。(三〇三)むげ |
Z08_0219B10: | (無下)に。(三〇四)あなづ(蔑)らはしき心なり。(三〇五) |
Z08_0219B11: | 天仙の(三〇六)つまはじき(彈指)して。(三〇七)はづかし |
Z08_0219B12: | めかなしむらん。げにことはりにもすぎたり。(三〇八) |
Z08_0219B13: | されどもはぢなく。(三〇九)心のかさなきものは。(三 |
Z08_0219B14: | 一〇)ほど〱につけて。(三一一)それがしの家人なン |
Z08_0219B15: | どいふを。(三一二)かへりて(三一三)いみじき(三一四) |
Z08_0219B16: | 名聞にして。(三一五)たま〱。うへなき(無上)みちに |
Z08_0219B17: | いる(三一六)佛の御子をば。(三一七)非人なりと(三一八) |
Z08_0219B18: | おとし(貶)め。(三一九)身をいたづらになしぬ(畢)と。 |
Z08_0219B19: | もど(熟)く。(三二〇)これおかし(可笑)きゑいざま(醉樣) |
Z08_0219B20: | なり。(三二二)いざしらず。(三二三)たれをか非人とい |