浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0110A01: | かぎりなく。佛にうれへ申してし。しるし(驗)ならむ。 |
Z08_0110A02: | まのあたり明師のをしへをき〻て。はるかに上人の |
Z08_0110A03: | 素意をしりぬるにこそ。臨終も心やすく。往生もうち |
Z08_0110A04: | かためておぼえぬれ。(五六)かの韋提希の世尊に崛 |
Z08_0110A05: | 傍一本作屈せし時。釋梵そらに住して。二尊の敎益を蒙り |
Z08_0110A06: | し。むかしの佛化にならずら(准)へて。この修行者の |
Z08_0110A07: | 智識にあひし日。愚僧みぎり(砌)にのぞんで。一宗 |
Z08_0110A08: | の祖訓をさとる。いまの得益をおもふに。まことにこ |
Z08_0110A09: | れ多生の大慶也。いかでか又小緣(おぼろげ)の宿因なら |
Z08_0110A10: | んや。(五七)た▲し。うらむるところは。一旦にむなし |
Z08_0110A11: | くわかれて。再會しばらくへだ▲りぬる事を。た▲み |
Z08_0110A12: | みにと▲まることばのみぞ。いまは心にのこるかた |
Z08_0110A13: | みならん。(五八)さしもありがたきおもひいでの。跡 |
Z08_0110A14: | なくわすれなんは。ほいなかるべければ。その一夜の |
Z08_0110A15: | 閑談をあつめて。この三卷の記錄とす。(五九)と(左) |
Z08_0110A16: | しても。かく(右)しても。た▲身をまかせてたのめ。 |
Z08_0110A17: | 本願たすけ給ふべしとのみき〻しかば。歸命本願鈔 |
Z08_0110A18: | とやなづくべからむ。(六〇) |
Z08_0110B01: | 諺註 |
Z08_0110B02: | ●(一)修行者すでに上來の說法を聞て。安心落居す |
Z08_0110B03: | といへども。ます〱信を決せんがために。相傳の源 |
Z08_0110B04: | をたづぬるなり。●(二)黑谷の正義をきかんとおも |
Z08_0110B05: | ひて。あなたこなたをまよひたづねて。修行しめぐる |
Z08_0110B06: | なり。●(三)たづねまよひし〻るしには。いかさま淨 |
Z08_0110B07: | 土の法門の片端をばきけるとなり。又修業者。最初の |
Z08_0110B08: | 詞には。みづから卑下して。つや〱立入ぬ事にて。 |
Z08_0110B09: | 不審までもをよばぬ。うゐ〱しさなどいへり。爰に |
Z08_0110B10: | はその實をあらはして。げにはといふ。●(四)經釋の |
Z08_0110B11: | 言は。ひろく通ずれども。是れ別して淨土の三部經。大 |
Z08_0110B12: | 師上人の御釋なるべし。あまねく名僧たちの勸化を |
Z08_0110B13: | 聞に。異義まち〱にして。多分は經釋に相違する事 |
Z08_0110B14: | のみなり。いかに言を巧にすとも。是を經釋にあはせ |
Z08_0110B15: | 勘へて。たがふ義ならば。たれか信用せんや。○しかる |
Z08_0110B16: | に當世の後學は。なを此たぐひおほし。經釋にも未熟 |
Z08_0110B17: | にして。佛祖の御心をよくもしらず。妄に臆說をなし |
Z08_0110B18: | て。人をす〻む。無智の道俗は。つや〱經釋に立いら |
Z08_0110B19: | ねば。その邪義をしらず。一向にこれを信ず。あやう |