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J3010 百万遍知恩寺誌要 百万遍編 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J20_0316A01: 松院殿義晴公の葬儀を相國寺に營む時に知恩院當
J20_0316A02: 寺と納經の座次を爭ふ幕府の執權敎書を下して當
J20_0316A03: 寺は一宗嫡流の故を以て首座たらしむ上人永祿元
J20_0316A04: 年十二月廿二日寂
J20_0316A05: 第廿八世岌長上人天蓮社と號す永祿六年八月二日寂
J20_0316A06: 壽七十二上人俗姓は織田氏濃州岐阜の人岌翁上人
J20_0316A07: の提撕をうけ隨從諸國を歷遊し後錫を越後高田に
J20_0316A08: 留めて善導寺を開く天文廿二年六月廿二日敕請に
J20_0316A09: より當寺に晋み宮中に選擇集を講す同月廿五日當
J20_0316A10: 寺に紫衣の永宣旨を賜ふ永祿三年八月幕府當寺に
J20_0316A11: 特に土葬を許可す名古屋の養林寺は上人の開創す
J20_0316A12: る所と云ふ
J20_0316A13: 第廿九世等蓮社岌善上人天正七年八月廿一日寂上人
J20_0316A14: 當山入院に際し松永久秀光源院殿義輝公を弑する
J20_0316A15: の亂あり敕請の先例を逐ふを得す佛事奉行の公狀
J20_0316A16: に依て晋董す天正三年上人其徒を率ゐて諸國に遊
J20_0316A17: 其目的皇室の用度募集かし房州に至る房州の地上下擧て日蓮
J20_0316B18: に黨し事を法問に托して上人を惱さんとす遂に叡
J20_0316B19: 聞に達せしかば歸還の綸命下る上人乃ち詔旨を欽
J20_0316B20: 崇し京師に歸る帝宮中に召して種種慰勞し給ふと
J20_0316B21: 云ふ江州高島郡船木の願船寺は上人の開創に係る
J20_0316B22: 第三十世岌州上人は團蓮社圓譽太翁と號す天正二十
J20_0316B23: 年十月十四日寂上人は奧州會津領野澤村の人幼に
J20_0316B24: して靑木正法寺に入て剃染し諸國を歷遊して顯密
J20_0316B25: の奧旨を極め岌善上人に隨從して嗣法す先師寂後
J20_0316B26: 當寺に住し天正十年御影堂造營募縁のため四國に
J20_0316B27: 下向し未た本意を遂げずして辭山し給ふ石州銀山
J20_0316B28: 極樂寺は上人の開創にして山内瑞林院は上人の弟
J20_0316B29: 子笈方上人の造立に懸ると云ふ
J20_0316B30: 第卅一世岌興上人寶蓮社善心と號す學内外に通じ德
J20_0316B31: 聲高し始め岌善岌州兩上人に從て諸國を歷遊し後
J20_0316B32: 錫を越前西方寺に留め宗法を弘宣す天正十三年三
J20_0316B33: 月正親町院重請の綸命を拜して當山に住す同年十
J20_0316B34: 一月廿七日豐太閤上人に歸依し寺領三十石を附す

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