浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J18_0430A01: | ば。天眼をも。他心をも。宿命通をも得たるかと。怪 |
J18_0430A02: | しむべし。さるわざは。末の世にはあらぬ事なり。 |
J18_0430A03: | これは經に説給へるにつきてしめすなり。梵網經曰 |
J18_0430A04: | 若佛子以慈心故行放生業應作是念一切男子 |
J18_0430A05: | 是我父一切女人是我母我生生無不從之受生故六 |
J18_0430A06: | 道衆生皆是我父母而殺而食者即殺我父母亦殺我 |
J18_0430A07: | 故身かくの如。六道の衆生は皆我父ははなり。久久 |
J18_0430A08: | にて逢たる親達に。をかしき歌一節うたひて聞せん |
J18_0430A09: | とて。尋來りしといへる歌三首。第二句に六字をよ |
J18_0430A10: | みいれ玉へる歌二首をうたひて。其歌の講釋懇にし |
J18_0430A11: | 給へり。いといと鄭重の御示なりき。そは別に記し |
J18_0430A12: | たれば今ははぶく。 |
J18_0430A13: | 遺語 |
J18_0430A14: | 德本命終の後。最後に不思議なる事ありやと問もの |
J18_0430A15: | あらば。答ていへ。我師四歳の時より念佛して。六 |
J18_0430A16: | 十一歳まで申つづけ。最後命終の時。南無阿彌陀佛 |
J18_0430A17: | と申て。息とどまりをはんぬ。別に不思議といふ事 |
J18_0430B18: | なし。然るに德本如き凡夫の。報土に往生を遂るこ |
J18_0430B19: | と。これをこそ不可思議。不可説なりといふべきな |
J18_0430B20: | れ。 |
J18_0430B21: | 淨土眞宗一大事 |
J18_0430B22: | 南無阿彌陀佛 |
J18_0430B23: | 念佛は阿彌陀佛の本願。諸佛の證誠。釋尊の付屬。 |
J18_0430B24: | 善導大師。圓光大師のをしへなり。唯往生極樂の爲 |
J18_0430B25: | には南無阿彌陀佛と申て。疑なく往生するぞとおも |
J18_0430B26: | ひとりて。申外には別の子細候はず。是は一枚起請 |
J18_0430B27: | 文の中にて。要中の要なり。其餘は廢立の行儀のこ |
J18_0430B28: | とわりを。申ばかりの事なり。予が門弟たるもの |
J18_0430B29: | は。一向專念の金言を仰ぎ。一枚起請文を。深肝に |
J18_0430B30: | そみ。心にとどめて。もろもろの雜行にわたるべか |
J18_0430B31: | らず。又蓮友の交り親眤にいたし。互に警策を加へ |
J18_0430B32: | て。心行怠慢なく。稱名の一行を專にして。一佛淨 |
J18_0430B33: | 土の本懷を遂べきなり。 |
J18_0430B34: | 夫戒は佛法の通規なり。おのおのよろしく隨分に戒 |