浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0679A01: | を用ひぬるはかねをきらひ木魚の音を好むにて稱名 |
J17_0679A02: | をたうとしとするにはあらす又一個の人有龍樹大士 |
J17_0679A03: | の宣へる欝鉢羅華比丘尼の勸進にや天癸生せる頃よ |
J17_0679A04: | り笄に及へる處女及盛壯の寡婦をあまた剃髮染衣せ |
J17_0679A05: | しむるやからあり佛在世にて阿姨出家を願ひ給しか |
J17_0679A06: | と佛許し玉はす是正法减滅の難をおそれ玉ふてなり |
J17_0679A07: | しかるに阿難再三再四願ひ玉ひしゆへ止事を得す八 |
J17_0679A08: | 敬を説玉ひぬ阿難傳へて八敬を護持せるによつて始 |
J17_0679A09: | て出家を許し玉ふとかやされはみたりに是を許時は |
J17_0679A10: | 隨處法滅の難まぬかれかたし末世にも老婆子なんと |
J17_0679A11: | 情欲も衰へぬるものは八敬を護持せは許ぬるかたも |
J17_0679A12: | ありなん又祈禱念佛の輩は乘彼願力定得往生の人と |
J17_0679A13: | はいふへからす還入三惡の輩なりと貶して是を勸化 |
J17_0679A14: | の本義とする事あり導師の還入三惡と仰られしは觀 |
J17_0679A15: | 機の堪不を辨し玉ふに淨土の法門を信せす偏に人天 |
J17_0679A16: | の樂をもとむるものを簡し給ふ也つふさには次下に |
J17_0679A17: | 淸淨覺經を引て其義を顯し玉ふかことく今時祈禱念 |
J17_0679B18: | 佛といへるは淨土門の機に種種多類ありて一凖なら |
J17_0679B19: | す其一類とは厭欣も半の人也或は世間の橫難に遭ひ |
J17_0679B20: | し後生淨土の障とも成なん事を怖て目今さしあたり |
J17_0679B21: | たる障礙を攘はん事を祈求せる念佛何そ還入三惡の |
J17_0679B22: | 因縁とせんや諸佛如來の威力不可思議にして遊履し |
J17_0679B23: | 玉ふ所すらおのつから天下和順日月淸明に灾厲不起 |
J17_0679B24: | 國豐民安の利益有况やこと更に祈求せはなんそ得益 |
J17_0679B25: | なからんや夫天下治まらす國亂れたるときは念佛修 |
J17_0679B26: | 行の障にもなりぬらん然は天下泰平寶祚延長を祈る |
J17_0679B27: | こと我宗今の通規なり世おさまらされは念佛修行も |
J17_0679B28: | かたし往生極樂も遂けかたく慈鎭和尚の御歌に |
J17_0679B29: | 捨し身も世をおさまれとおもふかな |
J17_0679B30: | 靜かならねはかくれかもなし |
J17_0679B31: | と詠し玉ふかことし况や今日在家凡夫億兆の人情しか |
J17_0679B32: | らしむるはげにことはりぞかし一類の機あつて往生を |
J17_0679B33: | 期しかねて今日の障礙をさけんかために諸佛諸神 |
J17_0679B34: | に祈求せるを何そ偏に不至心不調心といはん耶しか |