ウィンドウを閉じる

J2530 称念上人行状記 妙阿 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J17_0650A01: へく候。
J17_0650A02: ともすれは身はうきぬまのあやめ草
J17_0650A03: ひかれぬへきはこころなりけり
J17_0650A04: 高祖の御詠歌目の前をはなるまじく候南無阿彌陀佛
J17_0650A05: 右は元祿八年亥正月五日一心院役僧是人七十一歳に
J17_0650A06: て御直書を寫得たり即本紙は專稱庵什寶なり。
J17_0650A07: 抑其已來は朝暮床敷存外無之愚僧は年來願念の間元
J17_0650A08: 祖上人御入滅の遺跡を慕ひ當院參籠雖然病身故行
J17_0650A09: 儀挺挺にて淺間敷存斗に候前前如申合一大事彌增進
J17_0650A10: 無限目出度事に候露命なからへあらは來春致下着
J17_0650A11: 法談申度迄に候愚僧爰元の樣體淸印委可有物語事に
J17_0650A12: 候。
J17_0650A13: 十一月一日 稱 念
J17_0650A14: 多氣屋七郞太郞殿
J17_0650A15: 二啓令申候京都も念佛は繁昌之樣にありしかとも
J17_0650A16: 安心决定の方少く見へ歎ても餘りある事此人にあ
J17_0650A17: らすんは此事をかたる事なかれと存候迄哀れ御目
J17_0650B18: にかかり物語申度まてに候南無阿彌陀佛。
J17_0650B19: 愚僧今冬は當寺御影前參籠願望有之と籠居候前前
J17_0650B20: 申ことく何としたる時やらん數珠持給はぬ折ふしも
J17_0650B21: 候左樣之時見まいらせ候ては身も心もおとろくはか
J17_0650B22: り也相かまへてあるましく候下根の人は念珠もたね
J17_0650B23: はわするる物に候かかる夢幻の憂世油斷いたしなは
J17_0650B24: 果して一大事たるへしさあるとて一念十念の往生あ
J17_0650B25: やふむは行か信をさまたくるにて候一念十念に往生
J17_0650B26: するとて油斷かち成は信か行をさまたぐるなりこれ
J17_0650B27: 常の事にて候南無阿彌陀佛。
J17_0650B28: 再啓路次不齋のよし申慣し候間良無沙汰本意の外
J17_0650B29: に候唯南無阿彌陀佛油斷なく肝要たるへし愚僧は
J17_0650B30: 伊勢よりの道心者と當冬中致同行心靜に念佛執行
J17_0650B31: し令逗留候。
J17_0650B32: 東山より 稱 念
J17_0650B33: 道 圓 へ
J17_0650B34: ○是等ノ御消息ハ專稱庵ノ什寶ナリシヲ當院ニ衆中是人トイフ僧

ウィンドウを閉じる