浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0649A01: | 眞實に念佛相續せは未來はかならず淨土に生し悉皆 |
J17_0649A02: | 金色のはだへとなり三十二相を具足してやんごとな |
J17_0649A03: | き身と成六通を具足し神通自在を得んと本願のやう |
J17_0649A04: | をしめし玉へは癩者佛のごとくたうとみ敎誡を耳底 |
J17_0649A05: | にとどめて安心堅固の念佛者となりぬと上人詣て玉 |
J17_0649A06: | へるを待受皆合掌拜伏して十念を受けるとなん聞え |
J17_0649A07: | 侍る此故に上人日日に祇園林の中なる細道を通り給 |
J17_0649A08: | ひけれは其頃此道を稱念路といひけるとかや。 |
J17_0649A09: | ○癩人古記ニハ乞兒村トアリ乞兒ハ乞食ナトニ通シテイヘル名ナリ順和名類聚ナドニ列子ヲ引テ乞兒ヲカタヰト和名スレトモ委シクワケテコレヲイフ時ハ其體異ナリ今ハ惡疾ヲ病ルモノヲイフ癩子癩人癩漢トモ書是也スナハチ松原通建仁寺町西ヘ一町許リニ長棟堂淸圓寺トテ癩人ノ住メル所アリソノカミ 人皇六十代醍醐帝第四皇子疥癩ヲ病ミ玉ヘル時無遮ノ悲田會ヲ建玉ヒテ天下ノ癩兒ヲ憐ミヲキ玉ヘルソノ末ナリト又 光明皇后癩人ヲ憐ミ給フコト元亨釋書等ニモ見エタリ長棟堂ノ本尊彌陀ノ三尊ニシテ威靈ナルコト世ニイチジルシ依テ上人日日ニ詣テ玉フナラン又彼ノ堂ノ東ニ晴明宮トイヒ傳ヘテ舊跡アリ西ニアタリテ癩人スメル舍四五軒アリ。 |
J17_0649A10: | 上人御消息の事 |
J17_0649A11: | 御消息に云扨は安心决定のよし滿足此事に候世上の |
J17_0649B12: | 風俗世路のいとなみは生れつきのくせにて候へはさ |
J17_0649B13: | らにとどまりがたく候それに付ても一すぢに彌陀の |
J17_0649B14: | 本願をたのみ一向專念南無阿彌陀佛のほかなく候と |
J17_0649B15: | にかくに我身をば罪惡の身なればと思ひ定てよきに |
J17_0649B16: | 付あしきに付て彌陀の願力をはなれては叶ひがたし |
J17_0649B17: | と思しめし一心不亂に稱名三昧專一たるべく候また |
J17_0649B18: | 出家のすかたならではと思ひ玉ふも願力をうたがふ |
J17_0649B19: | かたもいでくるかと覺られ候唯むまれつきのままに |
J17_0649B20: | て念佛肝要に候何よりより穢土をいとひ給心の出來 |
J17_0649B21: | 候事目出たく候南無阿彌陀佛。 |
J17_0649B22: | 正月廿八日 稱 念 |
J17_0649B23: | 又 |
J17_0649B24: | 法然上人の四修三心を自得する事も一向專修になる |
J17_0649B25: | まての事也一向專修にならんやうなり念佛者に成ぬ |
J17_0649B26: | れは相續して往生を待はかりといへり兼て申ことく |
J17_0649B27: | 世間の人をもとかしき心出候はは是偏に高慢の心に |
J17_0649B28: | て候其ときはやくも助け給へ南無阿彌陀佛と申給ふ |