浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0628A01: | 大經所説ノ爲已成佛等ノ經文及釋ノ當知本誓重願不虚衆生稱念必得往生ノ文ニ對シ玉フコトニ感涙ノ機道心色ニ顯レ隨喜至テ深カリキト鎭西上人常ニ語リ傳ヘ玉フト然師コレヲアケテ相傳アリシカバ吾開山師モ三代上人ト同シク稱名念佛ノ一行三昧ニ結歸シ玉ヒ無二至誠ニ怠慢ナク無間ニ修シ玉フ御ココロヨリ自ヲ稱念ト喚玉フナラン瑞巖ノ彥禪師自ラ主人公ト喚ビミヅカラ應諾セルトソノ義コトナレトモ其趣キ同フシテイトタウトシ。 |
J17_0628A02: | 武州淨安寺に住し道俗化益し給ふ事 |
J17_0628A03: | 古記云先師親譽上人遷化の後下總國飯沼壽龜山弘經 |
J17_0628A04: | 寺第五世鎭譽上人に隨て切磋硺磨の業を受け學臘十 |
J17_0628A05: | 有六年にして武州岩付淨安寺に住し塵尾を揮ひ衆徒 |
J17_0628A06: | を領し大に法輪を轉し念佛の法門を開闡したまふし |
J17_0628A07: | かのみならず道俗競ひ集り淨土往生を遂べき捷徑を |
J17_0628A08: | 敎へ玉へとしきりに致請しけれは上人示して曰夫出 |
J17_0628A09: | 離生死を求んと欲せば難修難行を捨て易行易修を取 |
J17_0628A10: | べし我等濁惡不善にして生死の流に沈み煩惱の波に |
J17_0628A11: | 漂ひ業繫の繩にまとはれぬれば誰か能く是を救はん |
J17_0628A12: | 彌陀の願力にあらずはいかで生死の海を渡らんや假 |
J17_0628A13: | 令罪ふかく善根淺くとも願力に乘せは彼土に往生せ |
J17_0628B14: | ん何をもつての故に本願力の故に滿足願の故に明了 |
J17_0628B15: | 願の故に究竟願の故に堅固願の故に一毫未斷の凡夫 |
J17_0628B16: | 一善不修の惡人なりとも此本願弘誓の大悲を仰ぎな |
J17_0628B17: | ば一念なを生ず況や多念をや此ゆへに眞實深心に疑 |
J17_0628B18: | ひなく決定して南無阿彌陀佛と稱すれば彼の佛の本 |
J17_0628B19: | 願に乘じて往生するなり夫眞言止觀の行高しといへ |
J17_0628B20: | とも彌陀の本願にあらす又念佛は彌陀の本願にして |
J17_0628B21: | 釋尊付屬の行なり諸佛證誠の行なりたとひ顯密事理 |
J17_0628B22: | のやんごとなき行なりといへども諸佛これを證誠し |
J17_0628B23: | 給はずこのゆへにもろもろの行多しといへとも往生 |
J17_0628B24: | の道には偏に念佛にすくれたる事なし唯餘行をさし |
J17_0628B25: | をきて一向に念佛すべし往生の行にも正雜二行あり |
J17_0628B26: | 正行にも正助二業あり助業に付ても同類異類の差別 |
J17_0628B27: | あり中におゐて一向專修は純一無雜にして餘の助け |
J17_0628B28: | なく一心不亂の念佛が彌陀本願の正定業なり故に善 |
J17_0628B29: | 導大師は望佛本願意在衆生一向專稱彌陀佛名と釋し |
J17_0628B30: | 玉へりしかれは專修念佛の一行こそは勝れて釋迦諸 |