浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0144A01: | ともに地獄に墮す共佛にはならじと。四十八の誓ひ |
J17_0144A02: | 事を立給ひしに。此願已に成就するゆへに。成佛し |
J17_0144A03: | 給ひて十劫以來也。故に極惡最下の罪人も。此名號 |
J17_0144A04: | を唱れば。萬行萬善の功德を得。因位の本願にこた |
J17_0144A05: | えて迎接し給はん。故に本願不思議の力にて。須臾 |
J17_0144A06: | の間に報土に生て。刹那の間に無生の悟をひらかん |
J17_0144A07: | 事。何の疑かあるべきや。一念に無上の功德を得る |
J17_0144A08: | 名號也。更に一念十念の功少しとは不可思とぞ仰 |
J17_0144A09: | られける。惠心の正觀の記の中に云。當知阿彌陀名 |
J17_0144A10: | 號三字には。具に備二千三百九十五卷大乘經。六百 |
J17_0144A11: | 八十卷小乘經。五十五卷大乘律。四百四十一卷小乘 |
J17_0144A12: | 律。五百五十卷大乘論。六百九十五卷小乘論。五百 |
J17_0144A13: | 九十三卷賢聖集法門亦具金剛界一千四百五尊。胎 |
J17_0144A14: | 藏界五百三尊。蘇悉地七十三尊。故唱阿彌陀三字 |
J17_0144A15: | 即唱五千三百十二卷一切聖敎。阿彌陀經に執持名 |
J17_0144A16: | 號。爲大善根其意在斯。長舌證誠と候。誰か不 |
J17_0144A17: | 生信矣。又名號に萬德をおさむる事分明也。誰か |
J17_0144B18: | 此義を疑はんや。又或人問奉て云。毎日の所作に六 |
J17_0144B19: | 萬十萬等の數遍を當て。しかも不法なると。二萬三 |
J17_0144B20: | 萬を當て如法なると。いづれを正とすべく侍んと。 |
J17_0144B21: | 上人の曰。凡夫の習ひ。二萬三萬の數遍をあつと云 |
J17_0144B22: | とも。更に如法の義にあるべからず。只數遍の多か |
J17_0144B23: | らんにはしかじ。所詮心をして相續せしめ。只常念 |
J17_0144B24: | の爲也。數を定むるを要とするにあらず。數を定め |
J17_0144B25: | ざれば。懈怠の因縁なれば。數遍をすすむる也と仰 |
J17_0144B26: | られけり。高野僧都明遍は數遍は不實のきはまり也 |
J17_0144B27: | とて。不受せられけるが。或時修行者一人來て。毎 |
J17_0144B28: | 日の念佛は。いくらほどを所作と定め侍らんと尋申 |
J17_0144B29: | けるに。御房はいくら程申さるるぞと返し問れけれ |
J17_0144B30: | ば。百萬遍を申よしを答ける時。例の不實の者をと |
J17_0144B31: | 思はれける間。返答に不及して内へ入られにけり。 |
J17_0144B32: | 修行者も歸りけり。僧都ちとまどろみ給ふに。毎日 |
J17_0144B33: | 百萬遍の行者をいひ妨る事。然るべからずとて。以 |
J17_0144B34: | の外に氣色あしくして。我は是善導也と仰らるると |