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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0784A01: 和語燈錄日講私記第四卷
J09_0784A02:
J09_0784A03: 大胡太郞の妻室へつかはす御返事
J09_0784A04: 御傳第廿五卷に此の狀を實秀念佛の安心不審なる事
J09_0784A05: 侍て小屋原の蓮性を使者として上人に尋申たりけれ
J09_0784A06: は眞觀房を執筆として書つかはされけるとあり今此
J09_0784A07: には實秀か妻室へつかはすと云へりかたかた决し
J09_0784A08: かたき事也但し私に按するに此御文章はいまた本願
J09_0784A09: 念佛を知らさる人に始て仰せ遣さるる御文章に見ゆ
J09_0784A10: るなれは妻室のもとへの御返事なるへき歟又九卷傳
J09_0784A11: に依れは實秀は上人に見參して往生の道をうけ下國
J09_0784A12: 後不審の事を尋申ける御返事次上の卷に出す其御
J09_0784A13: 文章見參の後に遣さるる御文躰と見へたり爾れは
J09_0784A14: 御傳に載する處若しや傳寫の違ひならん歟此の錄
J09_0784A15: 最も可也尚ほ後人宜く考へき也扨此御文は正治元
J09_0784A16: 年正月廿八日御使は蓮上房尊覺とあり當卷十丁此の尊覺
J09_0784A17: は二位の禪尼も御使として上人へ進せられけるなり
J09_0784B18: 御傳廿五初丁されは實秀の妻室のかたに尤も其のたよりあ
J09_0784B19: り旁旁此の御文は妻室の方へのと見へたり爾れは實
J09_0784B20: 秀小屋原の蓮性を使者としての御返事は此錄の次
J09_0784B21: 第三卷卅九丁に出つるのなるへし傳文の御返事兩處取違
J09_0784B22: へたるにや傳文には蓮性を使者としてとあり今は蓮
J09_0784B23: 上房とあり案するに妻室より尋申すには蓮上房を使
J09_0784B24: とし又次上に載する實秀より尋申ししときは小屋原
J09_0784B25: の蓮性なるを傳文には取違へて擧くるならん○御文
J09_0784B26: こまかにうけ給り候ぬ等とは自下御傳第廿五隨聞に
J09_0784B27: 記せり彼を以て辨すへし○八丁係念不相續故憶想間斷
J09_0784B28: 故者初就淨土次就彌陀言之也次上第三卷五十二丁
J09_0784B29: 處に記せり如次十三の失の中の第五第六也
J09_0784B30:
J09_0784B31: 熊谷入道へつかはす御返事
J09_0784B32: 此狀を御傳第廿八卷十四丁には津戸の三郞への御返事
J09_0784B33: とて同じ文章なり定めて津戸へも此の樣の御文章に
J09_0784B34: て遣はされし事も有りしと見へたりあやしむへか

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