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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0689A01: 也無量壽經も亦是れ念佛の一行を説く也如此地盤
J09_0689A02: を能可得意事也三心の處にてことはるべきこと此外に種種の義あり御傳第十八第廿二卷の隨聞記見合すべ
J09_0689A03: し彼に具なり云云○具三心者必生彼國とは經文には表にて具三
J09_0689A04: 心者と説き善導大師は裏を返して若少一心即不得生
J09_0689A05: と釋し玉ふ○十三丁深心におさめたりとは三心はかな
J09_0689A06: わの如くなれとも其中に深く賴む心あれは前後の二
J09_0689A07: 心は自ら具する也是は元祖のよくよく翫味し玉ひて
J09_0689A08: 如此仰せ出されしなり○至といふは眞なり等とは
J09_0689A09: 眞とは似せ物を簡ふ也實とは内にしつかりとつまる
J09_0689A10: を云也眞は對假實は對虚也念佛者抔と云て人目を
J09_0689A11: 飾るは虚假也只只眞實に賴むを至誠心と云也虚假の
J09_0689A12: 行者は張ぬき人形の如し此の至誠心は難發事には
J09_0689A13: 非す唯有り樣なること也人の喉のかわくとき湯水を
J09_0689A14: 好むか如く又夏冬あつやさむやと云か如し人人自體
J09_0689A15: に發して有る物也必す必す難發事とは不可思其
J09_0689A16: 證據には萬年の後の百歳の衆生も此心を發すなり云云
J09_0689A17: 眞實の二字を虚假に對する事委くは御傳廿二卷の處の隨聞記に在り○一切衆生とは上根下根
J09_0689B18: 男女上代末代の一切衆生也○解行とは解は安心なり
J09_0689B19: 行は起行なり○あかさんとすとは釋には欲明とあり
J09_0689B20: 釋迦如來の明さんと思召也記主云釋迦欲説使得
J09_0689B21: 生者具至誠心則指佛意名爲欲明散記の釋なり三心私記上十三丁
J09_0689B22: ○ほかに賢善精進の相とは外に三萬六萬の念佛を修
J09_0689B23: する也賢善と精進とは二つ也其の意知るべし○眞實
J09_0689B24: に解てとは安心の腰をすゑるなり○深心はふかく信
J09_0689B25: する心也とは深心とは涯分を知りて窮心に信する也
J09_0689B26: 窮心とは心一盃なり人人の生れ付次第に上品は一丈
J09_0689B27: 中品は五尺下品は一尺なとと自身の心一はい也下下
J09_0689B28: 品は一寸二寸程の心一はい也是を涯分窮心と云也
J09_0689B29: 涯分窮心の語みなもと勝願院の釋也散記一之十二丁東宗要四之二丁一寸はかりの信心を以て
J09_0689B30: 一丈ほとの信心の人を見て信心を退せぬ樣にすへき
J09_0689B31: なり是を見てうらやむは能き事なれとも手前の信心
J09_0689B32: を卑下して退するは惡しき也人人の心一盃なるか故
J09_0689B33: に少し計りにても卑下すへからす若し信心うすくし
J09_0689B34: て三寶に祈誓するなとはよきこと也元祖の時も山門

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