浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0656A01: | 愚見のをよふところ集編かくのことし。しかるに |
J09_0656A02: | 世中に黑谷の御作といふ文おほし。いはゆる决定 |
J09_0656A03: | 往生行業抄。本願相應抄。安心起行作業抄。九條 |
J09_0656A04: | の北の政所へ進する御返事。かの御返事に二通ありこれは三心をのせたろ本なり |
J09_0656A05: | この文ともは。餘の和語の書に。文章も似す。義 |
J09_0656A06: | 勢もたかへりおほきにうたかひあるうへに。古人 |
J09_0656A07: | 僞書と申つたへたり。しかれはこれをいれす。又 |
J09_0656A08: | 廿二問答とて。廿六七張の文あり。又臨終行儀と |
J09_0656A09: | て。五六張の文あり。眞僞しりかたし。いささか |
J09_0656A10: | おほつかなきによりてこれをのそけり。又念佛得 |
J09_0656A11: | 失義といふ文あり。上人の御作といへり。しかれと |
J09_0656A12: | もこれはまさしくあらぬ人のつくれる文也。この |
J09_0656A13: | ほかにまことしからぬ文二三本あり。中なかいふ |
J09_0656A14: | にたらぬ物とも也。をよそ二十餘年のあひた。あま |
J09_0656A15: | ねく花夷をたつね。くはしく眞僞をあきらめて。 |
J09_0656A16: | これを取捨すといへとも。なをあやまる事おほか |
J09_0656A17: | らん。後賢かならすたたすへし。又おつるところ |
J09_0656B18: | の眞書あらは。この拾遺に續へし。心さすところ |
J09_0656B19: | は。衆生をして淨土の正路におもむかしめんかた |
J09_0656B20: | めなり。あなかしこあなかしこ 望西樓沙門了惠謹書 |
J09_0656B21: | |
J09_0656B22: | 語燈錄瑞夢事 |
J09_0656B23: | 嵯峨に貴女おはしき。後世をねかふ御心ふかくし |
J09_0656B24: | て。往生院の善導堂に御參籠ありて。往生をいのり |
J09_0656B25: | 申されけるに。御ゆめに。善導和尚一卷のまき物を |
J09_0656B26: | もちてこれはこと葉のともしひといふふみ也。これ |
J09_0656B27: | をみて念佛申さは。決定往生すへしとて。さつけさ |
J09_0656B28: | せ給へは。世にうれしくおほえて。うけとらせ給へ |
J09_0656B29: | は。ゆめさめぬ。ありかたくおほしめして。かかる |
J09_0656B30: | 文やあると諸方を御たつねあるに。すへてなし。さ |
J09_0656B31: | ては妄想にてやありつらんとて。かさねて御參籠あ |
J09_0656B32: | りて祈請申されける時。二尊院往生院兼參する本心 |
J09_0656B33: | 房といふ僧。善導堂へまいりたりけるに。この事を |
J09_0656B34: | 御たつねありけれは。本心房申ていはく。ことはの |