ウィンドウを閉じる

J1410 拾遺和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0631A01: 拾遺黑谷語燈錄卷下上漢語中下和語
J09_0631A02:
J09_0631A03: 厭欣沙門了惠集錄
J09_0631A04:
J09_0631A05: 念佛往生義第一
J09_0631A06: 東大寺十問答第二
J09_0631A07: 御消息第三四通
J09_0631A08: 往生用心第四
J09_0631A09: 念佛往生義
J09_0631A10: 念佛往生と申事は。彌陀の本願に。わか名號をとな
J09_0631A11: へんもの。わか國にむまれすといはば。正覺をとら
J09_0631A12: じと誓て。すでに正覺をなり給へるかゆへに。此名
J09_0631A13: 號をとなふる者は。かならす往生する事を得。この
J09_0631A14: ちかひをふかく信じて。乃至一念もうたかはざる者
J09_0631A15: は。十人は十人なからむまれ。百人は百人なからむ
J09_0631A16: まる。念佛を修すといへとも。うたかふ心あるもの
J09_0631A17: はむまれさるなり。世間の人の疑に。種種のゆへを
J09_0631A18: 出せり。或はわが身罪をもけれはたとひ念佛すとも
J09_0631B19: 往生すへからすとうたかひ。或は念佛すとも。世間
J09_0631B20: のいとなみひまなけれは。往生すへからすとうたか
J09_0631B21: ひ。或は念佛すれとも。心猛利ならされは往生すへ
J09_0631B22: からすとうたかふなり。これらは念佛の功能をしら
J09_0631B23: ずして。これらのうたかひををこせり。罪障のをも
J09_0631B24: けれはこそ。罪障を滅せんがために。念佛をはつと
J09_0631B25: むれ。罪障をもけれは。念佛すとも往生すべからす
J09_0631B26: とはうたかふへからす。たとへは病をもけれは。藥
J09_0631B27: をもちゆるかことし。やまひ重けれはとて。くすり
J09_0631B28: をもちひすは。その病いつかいへん。十惡五逆をつ
J09_0631B29: くる者も。知識のをしへによりて。一念十念するに
J09_0631B30: 往生すととけり。善導は。一聲稱念するに。すなは
J09_0631B31: ち多劫のつみをのぞくとの給へり。しかれは罪障の
J09_0631B32: をもきは。念佛すとも往生すへからすとは。うたか
J09_0631B33: ふへからす。又善根なけれは。此念佛を修して無上
J09_0631B34: の功德をえんとす。餘の善根おほくは。たとひ念佛
J09_0631B35: せずともたのむかたもあるへし。しかれは善導は。

ウィンドウを閉じる