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J1340 一枚起請但信鈔 隆長 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0120A01: 事したりき・今はしからず・但稱名を信ずるのみ也・
J09_0120A02: 云云・誦咒讀經は・いみしき善根なれども・是れ尚
J09_0120A03: 喧といへる日もあり・禪錄に・法華經を魔説とい
J09_0120A04: へり・是れ豈に謗法ならんや・物の用否は・時に隨
J09_0120A05: ふべし・儒に・中無定體・隨時而有と云ふが如し・
J09_0120A06: 學問は入門の爲には好き事なれども・三心を具足し
J09_0120A07: て・念佛する人ならば・好んですべき事にもあらず・
J09_0120A08: 四十二章經に曰・博聞愛道者道必難會・守志奉
J09_0120A09: 道道甚大・云云
J09_0120A10: 中蓮房の云・本願に歸し・名號を信じてん上は・淨
J09_0120A11: 土相應の敎文なればとて・文に向て暇をいれ候事は・
J09_0120A12: 順魔にてある也
J09_0120A13: 敬佛房の曰・學問無用と云ふも分齊あるべきなり・器
J09_0120A14: 量あらん者は・往生要集の文字よみ風情の事を以て
J09_0120A15: 生死無常の委しきありさま・念佛往生のたのもしき
J09_0120A16: やうなど・時時はくりみるべし・云云・摩訶止觀に云・
J09_0120A17: 此事尚捨・況前三務・云云・此事者、學問也、三務者、生活、人事伎能也輔行云・
J09_0120B18: 學正經論領持記憶等助道有益・爾時尚捨・况人事
J09_0120B19: 等・而不捨耶・若非修習三三昧時多聞增智慧・
J09_0120B20: 多聞是道塲・以如説行・起於多聞・廣讀諸異論・則
J09_0120B21: 知智者意・聞不習觀・尚得遠爲信行乘種・豈有
J09_0120B22: 不學而成三昧・若尋常行人有引此者・不應爾
J09_0120B23: 也・但勝負是非・一向須廢・云云・瑜伽云・多聞能知
J09_0120B24: 法多聞能遠惡・多聞捨無義・多聞得涅槃・云云・
J09_0120B25: 大論に・智慧有つて多聞なきを暗中に眼を開いて行
J09_0120B26: にたとへ・多聞にして智慧あるを白晝に眼を開て行
J09_0120B27: くに喩へ給へば・多聞なるが惡しきにはあらねども・
J09_0120B28: 華嚴經に・譬如貧窮人日夜數他寳・自無半錢分・
J09_0120B29: 多聞亦如是と説給ふは博覽をのみ好みて智慧を求
J09_0120B30: めず・行を修せざるを誡め給ふ也・智慧あれ共道心な
J09_0120B31: きを・五の媚なしと云類ひなるべし
J09_0120B32: 又行を修する人・機法相應すれば・速に成ず・若し
J09_0120B33: 相應せざれば・勞して功少し・是に依りて・佛祖共に・
J09_0120B34: 時を待・機の熟するを待ち給ふ・往生要集の中に・事

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