浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0121A01: | 理の懺悔の勝劣を問うて若し一人に約すれば機に順 |
J09_0121A02: | ずるを勝れたりと答給へり・佛は父王の爲めに敎へ |
J09_0121A03: | て彌陀を念ぜしむと云事・寳積經に見えたり・興敎 |
J09_0121A04: | 大師は・孝養集を述して・母に與へ・稱名を勸めて・ |
J09_0121A05: | 極樂を願はしむ・豈機法相應を要とし給ふにあらず |
J09_0121A06: | や法華經に・毎自作是念・以何令衆生・得入 |
J09_0121A07: | 無上道・速成就佛身と説給ふ・後鳥羽の院の宮内卿 |
J09_0121A08: | が・竹の葉白く月冴えて・積らぬ雪を拂ふ秋風といふ |
J09_0121A09: | 歌をよみ・五文字を置煩ひて・案じたる如く・何を |
J09_0121A10: | 以てか末の世の十惡の人を救ひ・我身も生死をはな |
J09_0121A11: | れんと・深く思慮をめぐらさば・末法萬年餘敎悉滅 |
J09_0121A12: | の時までも・往生に色かへぬ・本願念佛の一行を・ |
J09_0121A13: | 自も修し・他にも勸むるにてあるべし・ |
J09_0121A14: | たた一向に念佛すべし |
J09_0121A15: | 西方要决に云・禮念彌陀・專求淨土・但諸餘業・不 |
J09_0121A16: | 令雜起・群疑論に云・廢餘一切諸願諸行・唯願唯 |
J09_0121A17: | 行西方一行・云云・唯信抄に・念佛の暇ある時・法華 |
J09_0121B18: | を讀誦すると讀誦せざるとを判じて・讀誦せざるを |
J09_0121B19: | よしとす・ある人の曰・本願の念佛には聖道の香の |
J09_0121B20: | かかるを嫌ふ・沈麝はいみじき薰なれども・飮食の |
J09_0121B21: | 移香となればあしきが如し・云云・光明大師も・圭 |
J09_0121B22: | 峯禪師も・解は一切を學び行は一行を修せよと釋し |
J09_0121B23: | 給ふ・密經には・一尊に祈れば早く悉地を得と説け |
J09_0121B24: | り・古へ隆堯法印の許へ人來りて・出離の要道をと |
J09_0121B25: | へば・本願念佛の一行を修せよと勸給ふ・又念佛を |
J09_0121B26: | や稱ふべき・餘行をや修すべきと一行に思ひ定めざ |
J09_0121B27: | る人には・佛菩薩の御前に於て〓を取らしめ給ふ・度 |
J09_0121B28: | 毎に念佛に下り侍ると隆堯法印述作の稱名念佛奇特 |
J09_0121B29: | 集に見えたり・同し法印念佛安心大要の抜書をも七 |
J09_0121B30: | 度〓を取て後・鏤梓世に流布せしめたまふ・若し一 |
J09_0121B31: | 行に思ひ定めがたき人は今も〓をや取るべき・若し |
J09_0121B32: | 機敎相應なりと思ひて・淨土の三經に依て・本願の |
J09_0121B33: | 念佛を申さん人は・萬を抛て一向專修の行者となる |
J09_0121B34: | べし・大經に云・一向專念無量壽佛・善導大師曰・一 |