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J1340 一枚起請但信鈔 隆長 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0121A01: 理の懺悔の勝劣を問うて若し一人に約すれば機に順
J09_0121A02: ずるを勝れたりと答給へり・佛は父王の爲めに敎へ
J09_0121A03: て彌陀を念ぜしむと云事・寳積經に見えたり・興敎
J09_0121A04: 大師は・孝養集を述して・母に與へ・稱名を勸めて・
J09_0121A05: 極樂を願はしむ・豈機法相應を要とし給ふにあらず
J09_0121A06: や法華經に・毎自作是念・以何令衆生・得入
J09_0121A07: 無上道・速成就佛身と説給ふ・後鳥羽の院の宮内卿
J09_0121A08: が・竹の葉白く月冴えて・積らぬ雪を拂ふ秋風といふ
J09_0121A09: 歌をよみ・五文字を置煩ひて・案じたる如く・何を
J09_0121A10: 以てか末の世の十惡の人を救ひ・我身も生死をはな
J09_0121A11: れんと・深く思慮をめぐらさば・末法萬年餘敎悉滅
J09_0121A12: の時までも・往生に色かへぬ・本願念佛の一行を・
J09_0121A13: 自も修し・他にも勸むるにてあるべし・
J09_0121A14: たた一向に念佛すべし
J09_0121A15: 西方要决に云・禮念彌陀・專求淨土・但諸餘業・不
J09_0121A16: 令雜起・群疑論に云・廢餘一切諸願諸行・唯願唯
J09_0121A17: 行西方一行・云云・唯信抄に・念佛の暇ある時・法華
J09_0121B18: を讀誦すると讀誦せざるとを判じて・讀誦せざるを
J09_0121B19: よしとす・ある人の曰・本願の念佛には聖道の香の
J09_0121B20: かかるを嫌ふ・沈麝はいみじき薰なれども・飮食の
J09_0121B21: 移香となればあしきが如し・云云・光明大師も・圭
J09_0121B22: 峯禪師も・解は一切を學び行は一行を修せよと釋し
J09_0121B23: 給ふ・密經には・一尊に祈れば早く悉地を得と説け
J09_0121B24: り・古へ隆堯法印の許へ人來りて・出離の要道をと
J09_0121B25: へば・本願念佛の一行を修せよと勸給ふ・又念佛を
J09_0121B26: や稱ふべき・餘行をや修すべきと一行に思ひ定めざ
J09_0121B27: る人には・佛菩薩の御前に於て〓を取らしめ給ふ・度
J09_0121B28: 毎に念佛に下り侍ると隆堯法印述作の稱名念佛奇特
J09_0121B29: 集に見えたり・同し法印念佛安心大要の抜書をも七
J09_0121B30: 度〓を取て後・鏤梓世に流布せしめたまふ・若し一
J09_0121B31: 行に思ひ定めがたき人は今も〓をや取るべき・若し
J09_0121B32: 機敎相應なりと思ひて・淨土の三經に依て・本願の
J09_0121B33: 念佛を申さん人は・萬を抛て一向專修の行者となる
J09_0121B34: べし・大經に云・一向專念無量壽佛・善導大師曰・一

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