浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0016A01: | は智者學生の所爲なり。無智の男女の所作にはあら |
J09_0016A02: | ず。ゆめゆめふかく愼むべし。 |
J09_0016A03: | 此諺論に初重の意を除て釋せざる事は。頃台門の隆 |
J09_0016A04: | 長闍梨。一枚起請の但信鈔を著はされける草案を見 |
J09_0016A05: | 侍るに。安心起行の勸め。やすく。すなほにして。 |
J09_0016A06: | はなはだ詳らかなり。まことによく初重の意を盡さ |
J09_0016A07: | れたり。此上更に云べき事も侍らねば。かの但信鈔 |
J09_0016A08: | にゆづりて。初重の釋をば除き侍るなり。 |
J09_0016A09: | 今此諺論は。縁起より問辨に至るまで。詳かに釋しけ |
J09_0016A10: | るままに漸やく積で五卷に及べり。卷の多きは煩し |
J09_0016A11: | けれど。除疑生信の爲には。義の委しきを喜ぶべし。 |
J09_0016A12: | 文の繁を厭ふことなかれ |
J09_0016A13: | ○今正く文を釋するに四重あり。此第二卷には一 |
J09_0016A14: | 編五段の大意を畧釋し。第三卷には五段の文句 |
J09_0016A15: | を詳釋し。第四卷には他宗問辨に釋し。第五卷 |
J09_0016A16: | には背宗問辨に釋す |
J09_0016A17: | ○當卷は。一編五段の大意を畧釋す |
J09_0016B18: | 一枚起請文 |
J09_0016B19: | 一枚起請は。圓光大師末期の極訓なり。普く念佛衆 |
J09_0016B20: | 生のために安心起行の極要を示し。兼て他人背徒の |
J09_0016B21: | 僞濫の邪義を。ながく滅後末代に防ぎ玉へり。誠にこ |
J09_0016B22: | れ長夜の大明燈なり。行者ふかく尊重珍敬して。朝 |
J09_0016B23: | に讀み。暮に拜し。骨に鏤ばめ。膽に銘じて。祖恩 |
J09_0016B24: | を報じ奉るべし。但し此一編の本文は。もと鎭西の |
J09_0016B25: | 聖光上人に付囑し玉へる平生の御法語なり。その法 |
J09_0016B26: | 語の中に。更に起請の一段を書加へ玉ふのみが。正し |
J09_0016B27: | く遺誡の御本意なれば古より世人相傳へて。一枚起 |
J09_0016B28: | 請文とは名けけるなり。昔し有人問て云く題は一部 |
J09_0016B29: | の總標なれば。うち見るより。これは何事を記せる |
J09_0016B30: | 書なりとこそ。知らるる習なるに。ただ一枚起請と |
J09_0016B31: | 題しては。これ通名にして別題にはあらず。又誰人 |
J09_0016B32: | の何事に。書ける起請とも聞えず。まして御臨終の |
J09_0016B33: | 顧命なる義も彰はれざれば。かたがた總標の題號と |
J09_0016B34: | は名けがたし。願くは義によりて題號を立て。講談 |