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類聚浄土五祖伝

提供: 新纂浄土宗大辞典

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るいじゅうじょうどごそでん/類聚浄土五祖伝

一巻。法然撰。『浄土五祖伝』『類聚五祖伝』と略称する。法然が中国における高僧伝往生伝などに基づいて、自らが選定した中国浄土五祖の伝記を類聚した書。法然における浄土五祖相承説の成立時期について、先学の指摘によれば、『選択集』に説示されるような「六大徳相承説」や「浄土五祖相承説」は、『逆修説法五七ごしち日の条下にみることができ、このときに浄土五祖を選定したと推察されている。また『四十八巻伝』などにみられる、東大寺における三部経講義の際に、重源が将来した浄土五祖の影像を供養したというのは事実ではなく、浄土宗相承の正統性を主張するための後世伝記作者の作為であるとみられている。したがって『浄土五祖伝』は、『逆修説法』五七日以降に成立したものと考えられる。本書に収められている伝記は、第一位曇鸞伝は六文(『続高僧伝』六〔第七としているのは誤写とみられる〕・『安楽集』下・『浄土論』下・『瑞応伝』・『新修往生伝』上・『龍舒浄土文』五)、第二位道綽伝は四文(『続高僧伝』二〇〔第二四としているのは誤写とみられる〕・『浄土論』下・『瑞応伝』・『新修往生伝』中〔欠本〕)、第三位善導伝は六文(『続高僧伝』二七〔第三七としているのは誤写とみられる〕・『瑞応伝』・『新修往生伝』中〔二文〕・『念仏鏡』・『龍舒浄土文』五)、第四位懐感伝は二文(『宋高僧伝』六・『瑞応伝』)、第五位少康伝は三文(『宋高僧伝』二五・『新修往生伝』下・『龍舒浄土文』五)である。


【所収】昭法全、浄全九、正蔵八三


【参考】香月乗光「法然上人における相承説の問題—特に〈浄土五祖相承説〉の成立について—」(『法然浄土教の思想と歴史』山喜房仏書林、一九七四)


【参照項目】➡浄土五祖


【執筆者:後藤史孝】