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紙冠

提供: 新纂浄土宗大辞典

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かみかぶり/紙冠

死者の額に付ける紙宝冠で、正方形の紙を三角に折って作ることが多く、地域によっては喪主・遺族などが付けることもある。陰陽道修験道の影響ともいわれ、民俗学的には、死者の生前の罪の穢れを浄化する意味があるとされる。『浄土苾蒭びっしゅ宝庫』には「額付(紙冠のこと)は菩薩の宝冠を表すもので、[悉曇:sa][悉曇:saḥ][悉曇:ha](観音・勢至・地蔵の種子)を一字書く」(下・一一オ)といい、『法要集』では、葬具書式の「冠」に「其天冠中有一立化仏高二十五由旬」(『観経』)を書くと指示している。


【資料】金井秀道『浄土苾蒭宝庫』


【執筆者:熊井康雄】