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浄土宗吉水会

提供: 新纂浄土宗大辞典

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じょうどしゅうよしみずかい/浄土宗吉水会

浄土宗公益教化事業団体の一つ。宗規第一〇六号に規定される、浄土宗僧籍登録を完了した(剃髪)尼僧の会。本部は浄土宗宗務庁内に置き、事務所は理事長在住の寺院に置く。吉水会は大正一一年(一九二二)尼衆学校長久世成章を会長として発足し、浄土宗の尼僧として宗祖立教開宗の精神を体し、その教えを現代社会に宣布し、社会の浄化と人類の福祉に寄与することを目的とした。事業として、研修会・講習会の開催、会報および文書伝道用パンフレット『かおり』の発行、宗内教化事業への協力などがある。各地方に支部があり、戦前には京都支部が司法保護団体吉水教園、大阪支部が(財)累徳学園を経営し、戦中には愛国機吉水号を献納した。昭和四七年(一九七二)三河支部の鈴木大雲と富山支部の藪内好禅が初めて宗議会議員となる。近年は剃髪尼僧の数の減少と老齢化が問題となり、平成二年(一九九〇)浄土宗尼僧教師後援会を設立し、尼僧教師の後援と高齢者の福祉向上を図っている。


【執筆者:近藤徹稱】