操作

霊巌寺念誦儀規

提供: 新纂浄土宗大辞典

2018年3月30日 (金) 06:35時点におけるSeishimaru (トーク | 投稿記録)による版 (1版 をインポートしました)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)

れいがんじねんじゅぎき/霊巌寺念誦儀規

一冊。具名は『霊巌山寺専修浄土道場念誦儀規』。民国二七年(一九三八)の印光による序がある。江蘇省蘇州霊巌寺における専修念仏の行儀・次第を記した書。霊巌寺を復興させた中国浄土教三世にも数えられる印光は、当時の中国では珍しく称名念仏を宗旨とし、「霊巌山寺共住規約」では水陸会などの法会専修念仏の妨げになるとして禁止していた。しかし唯一、先祖崇拝と親孝行という現当二世の祖先の利益を願う仏七の法会は認めており、この儀規にもその次第が残されていることは、近代中国仏教の庶民化を測るに興味深い。


【所収】鎌田茂雄『中国の仏教儀礼』(大蔵出版、一九八六)


【参考】中村元他監修・編集『アジア仏教史 中国編Ⅱ』(佼成出版社、一九七六)


【執筆者:石上壽應】