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観経秘決集

提供: 新纂浄土宗大辞典

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かんぎょうひけつしゅう/観経秘決集

二〇巻。伝証空記。成立年代未詳。善導観経疏』の注釈書で、「西山事相三十八巻鈔」と呼ばれる観道釈五部作の一つ。「来迎は大悲を捨て本願を捨てて来る」(巻一三)、「娑婆弥陀本国に造る」(巻二〇)などの特異な教説から、本覚思想の影響が指摘される。天明四年(一七八四)俊鳳妙瑞が『西山復古篇』(正蔵八三)で三十八巻鈔偽撰説を公表して以来、真偽についての議論がある。


【所収】西全一、仏全五四


【参考】吉良潤・稲田順学・加藤義諦「三十八巻鈔は本山義開祖康空示導の著」(『深草教学』九、浄土宗西山深草派宗務所、一九八九)


【執筆者:稲田廣演】