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覚空

提供: 新纂浄土宗大辞典

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かくくう/覚空

—弘安九年(一二八六)。もと天台を学び、南山律を行ずる。のち浄土門帰依し、湛空から円頓戒を授かる。さらに建仁寺八代円琳と、泉涌寺開山俊芿しゅんじょうの義勢を学ぶ。道光天台菩薩戒義疏見聞』一に「弘安三年(庚辰)四月十七日於洛陽万寿禅院方丈覚空上人(弘安九年丙戌七月二十八日端坐念仏往生也)座下一夏間学之」(続浄一一・一四九上)とあり、清浄華院蔵『円戒譜』には、道光は弘安三年(一二八〇)七月二九日に覚空から円頓戒を授かったとある。著作は『顕揚大戒論抄』『大小律儀各別抄』等があるが、いずれも現存しない。


【参考】『浄土宗典籍研究』(山喜房仏書林、一九七五)、玉山成元『中世浄土宗教団史の研究』(山喜房仏書林、一九八〇)


【執筆者:南宏信】