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草野氏

提供: 新纂浄土宗大辞典

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くさのうじ/草野氏

福岡県久留米市草野町周辺を治めていた豪族。最も古い記録は、『吾妻鏡』の文治二年(一一八六)の記事で、鎮西の輩はほとんどが平氏を仰いでいたが、筑後国に住する草野大夫永平は源氏を仰いでいたため、平氏が敗れた後には在国司と押領使を拝命したとある。聖光在世時には草野氏念仏勧化かんげされ、善導寺建立に外護したと伝えられている。聖光高良山こうらさん麓の厨寺くりやでらに住したことも、草野氏高良山と関係があったゆえのことだと考えられている。聖光弟子聖護房草野氏だったとの記録がある。


【資料】『吾妻鏡』(岩波文庫)


【参考】川添昭二「筑後善導寺の建立と草野氏」(『九州中世史の研究』吉川弘文館、一九八三)


【参照項目】➡高良山


【執筆者:郡嶋昭示】