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梁高僧伝

提供: 新纂浄土宗大辞典

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りょうこうそうでん/梁高僧伝

一四巻。具名は『高僧伝』『梁伝』とも略称される。慧皎えこう撰。梁・天監一八年(五一九)述。中国への仏教伝来年とされる後漢・永平一〇年(六七)から天監一八年に至る二五七人の高僧(名声があるだけでなく高徳のもの)の列伝を集めたもの。序によれば、『出三蔵記集』などこれまでの僧伝は煩雑、雑駁であるため本書を撰述したとされ、訳経・義解・神異・習禅・明律・亡身・誦経・興福・経師・唱導の一〇科からなり、この科文は後の唐・宋・明代の高僧伝(総称して『四朝高僧伝』という)に引き継がれた。浄土教祖師としては廬山慧遠(義解篇)が収録されており、詳細があまり知られていない訳経者である康僧鎧(『無量寿経』)や畺良耶舎きょうりょうやしゃ(『観経』)の行状も伝えている。


【所収】正蔵五〇


【参考】平井俊栄「『高僧伝』の注釈的研究」(『駒沢大学仏教学部研究紀要』四九、一九九一)


【執筆者:石上壽應】