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「教相十八通」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:22時点における最新版

きょうそうじゅうはっつう/教相十八通

二巻。聖冏著。聖冏が師である了実、さらに五祖蓮勝、鎌倉光明寺三世定慧等から相伝された浄土宗義の集成。第一から第一〇までが善導の『観経疏』に関するもの、第一一から第一八までは「教相切紙みだれきりがみ」と呼ばれ、善導の『観経疏』玄義分、『法事讃』『観念法門』『般舟讃』、曇鸞の『往生論註』、懐感の『群疑論』、源信の『往生要集』についての記述である。それぞれの「切紙」の最後には聖冏了実、鎌倉光明寺四世良順の三人の署名と判が記されている。この書の成立は了実の寂年である至徳三年(一三八六)、聖冏四六歳以前と考えられるが、随時記録されていた「切紙」を取りまとめ、両師の確認を求めたものと思われる。聖冏教学の基本となるもので、弟子聖聡へ伝えられる伝法はこの伝承に基づいて構成されている。


【所収】浄全一二


【執筆者:服部淳一】