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「即心念仏摘欺説」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:28時点における最新版

そくしんねんぶつちゃくごせつ/即心念仏摘欺説

二巻。「じゃくごせつ」とも読む。敬首きょうじゅ撰。享保一三年(一七二八)九月作。霊空光謙の『即心念仏安心決定談義本』に対して、敬首が霊空の説を論破するために著したもの。霊空が浄土宗念仏義を批判したのに対して、浄土宗の立場を示し、霊空の説に反論した。霊空は一年後の享保一四年五月に『即心念仏談義本或問余説』一巻を著し弁明した。そこで敬首はさらに同年八月『即心念仏摘欺説続 附略論安楽浄土義曇鸞撰駁』を著し、また、霊空は同年九月に『略論安楽浄土義曇鸞撰』(欠本)を著したので、本書の附録として同月『略論安楽浄土義曇鸞撰駁附』を早急に著している。これ以後も、霊空の即心念仏の問題について論争が行われた。


【所収】続浄一四、仏全九八


【参考】浅田正博「霊空・義瑞『即心念仏』論争考」(『大倉山論集』三四、一九九三)、福𠩤隆善「江戸中期における念仏論争」(『浄土宗学研究』六、一九七二)


【執筆者:伊藤弘道】