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「勝応身・劣応身」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:24時点における最新版

しょうおうじん・れつおうじん/勝応身・劣応身

劣応身は「れっとうしん」とも読む。天台の仏身の捉え方で、四教のうち別円二教からみた蔵通二教の能住の仏身を示したもの。すなわち、蔵教においては仏陀の身体もまた我々の身体と同じく、前世の業報によって得たものであるため、弊苦の衣を着た生死苦悩の丈六の肉体であり、業報が尽きたが故に八〇歳で入滅し、灰身滅智けしんめっちしたとするのを劣応身といい、また帯応身とも称する。一方、通教においては仏陀の身体を、業報によって出現した仏身とは見做さず、教化を受ける衆生機縁に催されて報身の果徳を示すために現れたとし、これを勝応身または蔵教の劣応身も帯びるため帯劣勝応身と称する。なお天台では報身を、仏自身の自内証より応現したとする自受用身と、勝応身のように他の機類に対して応現したとする他受用身の二に分けて説く。


【資料】『天台四教儀』(正蔵四六・七七七下


【参照項目】➡受用身四身四土


【執筆者:小林順彦】