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祠堂

提供: 新纂浄土宗大辞典

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しどう/祠堂

死者霊や神仏を祀る建物で、位牌堂や持仏堂とも呼ばれる。位牌持仏を安置する仏間の広さは多様で、書院や控えの間が付属する場合もあって、建築的な定式はみられない。代表的な建物として、慈照寺東求とうぐ堂(国宝)がある。これは足利義政の隠居所である東山殿に建てられた持仏堂で、文明一八年(一四八六)頃の建立。正面の仏間に阿弥陀三尊を祀り、裏手には書斎兼小会所である同仁斎どうじんさい付属する。


【参照項目】➡永代祠堂祠堂施餓鬼


【執筆者:中村琢巳】


祠堂金(銀)や祠堂田の略で、先祖の供養のためや祠堂の建築・修理などのために寄進する金銭をさす。中世以降、寺院ではこれを貸し付けて、その利益追善回向などを行った。この貸付は幕府の保護下にあったため徳政令から除外され、金融機関として大きな役割をもった。


【資料】『金戒光明寺文書』(水野恭一郎・中井真孝編『京都浄土宗寺院文書』同朋舎出版、一九八〇)


【執筆者:𠮷水成正】