釈尊のこと。広大な恩徳をそなえ、人々をこの迷いの世界の苦しみから済すくう教えを説く主尊なので、このように尊称する。永観の『往生講式』に、「大恩教主釈迦尊」(浄全一五・四七二下)、「大恩教主釈迦牟尼如来」(同・四七三上)とある。『法要集』では、彼岸会表白に「大恩教主釈迦牟尼仏」(上二九二)、結婚式表白に「大恩教主釈迦牟尼世尊」(上三四八)を用いている。
【執筆者:佐藤堅正】