こくどしょうじょうがん／国土清浄願

『無量寿経』に説く、阿弥陀仏の四十八願中第三十一願の願名。道光『無量寿経鈔』による。義寂は「国土光色徹照願」（『無量寿経述義記』中、恵谷隆戒『浄土教の新研究』四二三）、智光は「浄如明鏡照見十方願」（『無量寿経論釈』三、恵谷隆戒『同』四七七）、良源は「国土如鏡徹照十方願」（『九品往生義』浄全一五・一九下）と呼ぶ。成仏したならば、その国土は、磨き上げられた鏡が顔を鮮明に映し出すように、あらゆる諸仏の世界を映し出して見えるように清浄にしたい、という願。梵本の第三十願、チベット訳、『無量寿如来会』のそれぞれ第三十一願、『無量寿荘厳経』の第二十五願が対応する。『大阿弥陀経』『平等覚経』には対応する願がない。

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【資料】道光『無量寿経鈔』四、義山『無量寿経随聞講録』上之三（共に浄全一四）

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【参考】香川孝雄『無量寿経の諸本対照研究』（永田文昌堂、一九八四）

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【参照項目】➡四十八願

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【執筆者：齊藤舜健】