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提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:25時点における最新版

しんくう/真空

元久元年(一二〇四)—文永五年(一二六八)七月八日。あざな廻心木幡こばた上人とも称される。鎌倉時代前・中期の三論・律・真言浄土の兼学僧。藤原定信の子で醍醐寺において出家東大寺東南院に三論を修学し、醍醐寺では真言を研鑽した。さらに覚盛から戒を受け、木幡観音院を開創して律を広宣し、円爾弁円からは禅を学んでいる。また高野山金剛三昧院に住したほか、京都大通寺(遍照心院)の開山ともなり、鎌倉無量寿寺に迎えられ同寺で寂す。浄土教については『浄土論註抄』『往生十因文集』『三廟抄』がある。


【参考】苅米一志「遁世僧における顕密教の意義」(『年報中世史研究』二二、一九九七)


【執筆者:舩田淳一】