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「止住百歳」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:26時点における最新版

しじゅうひゃくさい/止住百歳

末法の一万年の後、三宝が滅んでも一〇〇年の間『無量寿経』は世にとどまるということ。『同』下に「当来の世、経道滅尽せんに、我れ慈悲をもって哀愍して、ひとりこの経を留めて、止住すること百歳ならん。それ、衆生あって、この経にう者は、意の所願に随って、皆得度すべし」(聖典一・二八五/浄全一・三六)とし、これを受けて善導往生礼讃』では「万年に三宝滅すれども、この経、住すること百年ならん。その時、聞きて一念せんに、皆まさにかしこに生ずることを得べし」(浄全四・三六二下)とする。これを法然は「『経』の止住は、すなわち念仏の止住」(『選択集』六、聖典三・一三三)と解釈する。さらに『往生大要抄』(『和語灯録』)では右の『無量寿経』の文を「三宝滅尽の後の衆生乃至一念往生す」(聖典四・三一五/昭法全六一)と解釈し、『逆修説法五七ごしち日では「経巻はみな隠没すとも、南無阿弥陀仏という事は、人の口に留まりて百年にても聞き伝う」(昭法全二六八)として明確に「住持三宝」の滅尽と「念仏の特り留まること」を述べる。


【参照項目】➡特留此経


【執筆者:眞柄和人】