みみしろうをきょうけしたるおことば/耳四郎を教化したる御詞
法然が耳四郎、すなわち天野四郎を教化した際に語ったとされる言葉。初めに「凡夫出離の要道、浄土の一門、念仏の一行にしくはなし」(昭法全七七六)と述べ、凡夫が生死を抜け出す道は浄土門、そして念仏の実践のみであることを明かす。それに続けて、その教えの対象(機)・実践(行)・信仰心(信)について言及し、最後に阿弥陀仏の本願は凡夫のためのものであるから、それを仰ぎ信じるべきであると述べている。
【所収】昭法全七七六~七、法伝全六一三上~下
【参照項目】➡天野四郎
【執筆者:石田一裕】