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漢音

提供: 新纂浄土宗大辞典

かんおん/漢音

日本漢字音の一。漢字の音読みの方法で平安時代初期までに遣隋使や遣唐使によって伝えられた。おおよそ七~九世紀の中国語の音を表すとされ、呉音よりも新しいと考えられている。浄土宗では基本的に呉音を用いて経典を読むが、天台宗真言宗では漢音で経典を読誦することがある。浄土宗では「四奉請しぶじょう」は法照禅師の『浄土五会念仏略法事儀讃』により、「心浄偈しんじょうげ」は天台の『例時作法』の伝統により漢音読誦している。ただし表題は呉音である。天台、真如堂の流れをくむ十夜会古式の「甲念仏」「引声いんぜい阿弥陀経」なども「如是我聞じょしがぶん」と漢音で誦される。


【参照項目】➡音読呉音


【執筆者:大蔵健司】