一巻。清末の鄭韋庵述。成立年次不詳。著者の活躍時期から一九世紀後期の成立か。護意根持名から発願懺悔持名まで四八種類の持名を挙げて念仏の実践法を提示したもの。仏教に依って往生する浄土法門には、妙悟、持戒、観想あるいは大願に乗る、福を備えるなどのさまざまな自力的な修行の形態があるが、これらをすべて修得しがたいものとし、持名こそすべての衆生に適合し、速やかに浄土に往生できる法門だと主張している。
【所収】続蔵六二
【執筆者:陳継東】