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勧進義

提供: 新纂浄土宗大辞典

かんじんぎ/勧進義

重源を祖とする流派の呼称。聖聡の著述と伝わる『浄土三国仏祖伝集』下に、「東大寺俊乗坊勧進義を立て、勧進衆と号す。(今の世の十穀聖これなり)」(続浄一七・三三〇上/仏全一〇七・三三〇上)とある。また法然弟子となった重源が、大仏再興の勧進の後に南無阿弥陀仏と自称したことにならって、門弟たちに阿弥陀仏号が広まり、一派を立てて勧進念仏衆と号したが「これら皆念仏衆にして、浄土宗にあらず」(続浄一七・三三一上/仏全一〇七・三三一上)ともある。詳細は不明ながら、かかる流派が実体として存在したのではなく、念仏勧進に事寄せて金品を収集した聖たちを、そう呼称したものかと考えられる。


【参照項目】➡浄土十五流重源


【執筆者:舩田淳一】