心を一つのことに集中させて、乱さないこと。『阿弥陀経』に「名号を執持すること、もしは一日…もしは七日、一心不乱なれば」(聖典一・三一八/浄全一・五四)とあるのは、この意味である。ここでの一心不乱はⓈavikṣiptacittaの訳であり、原語は「乱れない心で」の意。『大般若波羅蜜多経』五六八に「止とは、謂わく一心不乱なり」(正蔵七・九三五上)とあるように、一心不乱は止観の止(奢摩他しゃまた)をさすこともある。
【参照項目】➡一心、安心の一心、止、止観
【執筆者:石田一裕】