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釈浄土群疑論探要記

提供: 新纂浄土宗大辞典

しゃくじょうどぐんぎろんたんようき/釈浄土群疑論探要記

一四巻。『探要記』と略称される。道忠著。文永六年(一二六九)著述。懐感群疑論』全七巻の注釈書。一四巻のうち、巻第一・二・三は論の巻第一を、第四・五は論第二を、第六・七は論第三を、第八・九は論第四を、第一〇・一一は論第五を、第一二・一三は論第六を、第一四は論第七をそれぞれ注釈している。随文解釈の形式をとり、引用文献に関しては多数の出典を明記し、解釈に幅を持たせながら自説を展開している。鎌倉時代の浄土教唯識学の状況、ならびに三階教関係典籍を知るための貴重な文献資料としての価値を持つ。


【所収】浄全六


【参考】金子寛哉『「釈浄土群疑論」の研究』(大正大学出版会、二〇〇六)


【執筆者:大屋正順】