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造像銘

提供: 新纂浄土宗大辞典

ぞうぞうめい/造像銘

仏像自体ないしはその付属物に記され、製作に関連した様々な内容の銘文を総称したもの。必ず記されるわけではなく、その内容や記される箇所も時代や地域によって様々である。古代の日本においては、作者の私的な署名などはほとんど見られず、製作に至る経緯や願文がんもんが記されている場合が多い。平安時代後期以降、次第仏師仏像は自分の作品でもあるという意識を持ち始めるのか、自らが製作した旨を署名する例が現れる。特に仏師快慶は晩年にいたるまでこまめに造像銘を記しており、その活動のあとを辿ることができる。


【執筆者:近藤謙】