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説教所

提供: 新纂浄土宗大辞典

せっきょうじょ/説教所

宗教法人法に縛られることなく、布教などの宗教活動を行うことを目的とした施設。宗教法人法による宗教法人の認可を取得するためには堂宇や宗教活動実績が必要であり、短期間に認可を取得することは困難である。しかし、宗教的な要求が強い地域では、認可を得る前に宗教活動に踏み出すことが必要である。このための第一歩として、一般の建造物に仏像を安置し、定期あるいは随時に布教を行う場所が説教所である。別院と呼ばれることもある。説教所が発展し寺院へと転進した例も多い。一例を挙げると、光祐寺(鳥取市境港市)の説教所として明治初期に現在の鳥取県米子市夜見町に設立された夜見説教所は、昭和二二年(一九四七)紫雲迎接院となった。


【執筆者:今岡達雄】