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言葉の末

提供: 新纂浄土宗大辞典

ことばのすえ/言葉の末

徳本述。文政二年(一八一九)正月一五日の原稿、同一二月刊。明治一七年(一八八四)六月に松林庵本明が再板している。徳本の道歌二二四首(文末に二三五首とあるが、実際は巻頭の一首と本文二二三首の二二四首)と粉挽歌一首を収め、項目別に配列したもの。徳本没後三ヶ月後の文政二年正月に弟子等が編集し、同一二月に信西居士が版行した。行者の道歌をいろは順に配列した『言葉のもと』(文政一〇年〔一八二七〕写)の編集資料になったものと考えられる。本書を『言葉の末』と名付けたのは、巻頭に掲げる徳本の「後の世の人の鏡にのこしをく言ハの末を知しきとぞ見よ」という道歌から採ったもの。徳本信仰が歌に托されており、また当時の教化の様子も窺うことができる。


【所収】『言ハの末』(『言葉の末』)第一集(徳本行者奉讃会、一九五五・第一版、一九六七・第二版)、戸松啓真他編『徳本行者全集』四(山喜房仏書林、一九七八)、『浄土宗選集』一六(同朋舎出版、一九八四)


【参照項目】➡徳本


【執筆者:原口弘之】