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薬徳寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

やくとくじ/薬徳寺

和歌山市津秦つわだ。瑠璃光山普照院。和歌教区№一六。七代和歌山藩主徳川宗将むねのぶ寄進の『芦原薬師如来縁起』などによると、芦原(和歌山市)で見つかった薬師如来像を芦原薬師如来として草堂に安置したのに始まる。天智天皇が堂舎を建立。勅願寺として南都系の僧が主務をとるが、後に天台宗になる。また、鳥羽上皇が熊野御幸のみぎりに参詣し、薬師如来の唐画が奉納された。天正年間(一五七三—一五九二)に元誉補公が浄土宗改宗。その後、浅野幸長より寺地三石を許される。また、徳川宗将の帰依厚く薬師堂などが寄進された。


【資料】『紀伊続風土記』一二、『蓮門精舎旧詞』三四(続浄一九)


【執筆者:横田善教】