一巻。妙空子撰。清・同治一〇年（一八七一）成立。題名の通り浄土教に関する消息を伝えるもの。撰者の妙空子とは居士・鄭学川のことで、彼は楊文会らとともに太平天国の乱で散逸した経典の再版を目指し、金陵刻経処を創設して尽力した。そのため本書には、古来の浄土教祖師の説話が多分に含まれている。また本書からは、禅浄一致を窺わせる文言も随処に見受けられる。
【所収】続蔵六二
【執筆者：石上壽應】
