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蓮宗必読

提供: 新纂浄土宗大辞典

れんしゅうひつどく/蓮宗必読

一巻。比丘古崑ここん著。刊行は清・同治七年(一八六八)。序文と跋文があり、序文では、浄土の法門を諸仏の究極の法と位置づけ、諸仏や祖師の誠の言葉に従って、その最も重要な文を選び取って一冊にまとめ、朝晩の読誦に便宜を提供するという目的が語られている。経典には、「浄土三部経」のほか、『仏説五王八苦経』が取り上げられ、祖師には、遵式じゅんしき智顗ちぎ善導の説示が順に取り上げられ、善導以降に活躍した人師の説について、智旭、省菴、徹悟など明末から清初の大家まで総計一八名が取り上げられている。しかし、明代に活躍した袾宏しゅこうが欠如している。信心称名を強調し、清末浄土思想の傾向がよく示されている。


【所収】続蔵六二


【執筆者:陳継東】