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経巻捧持

提供: 新纂浄土宗大辞典

きょうかんほうじ/経巻捧持

読経する際に、巻軸まきじく経巻を捧げ持つこと。巻軸経巻は、あらかじめただちに捧読できるように紐帯を解いて準備しておき、「開経偈」の同音(「百千万劫難遭遇」)より、両手で経巻をとり、香に薫じ、恭しく戴いておもむろに開き、「真実義」で浅揖せんゆうする。そして、経巻を持ったまま一二、三行程度に開き、『阿弥陀経』であれば最初の一節の「無量諸天大衆俱」(序分)まで両手で目八分めはちぶに捧持し、読誦する。正宗分では、両手を机の上または説相箱の縁にかけて読誦してもよい。流通分の「如我今者称讃諸仏」に至って再び捧持し、「仏説阿弥陀経」で恭しく戴いて机の上に置く。偈頌であれば、はじめ二行、終わり一行、『無量寿経』『観経』であれば、はじめ一節、終わり一節の間は必ず捧持して読誦する。


【参照項目】➡経本捧持


【執筆者:坂上典翁】